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映画 不毛地帯  ★★☆☆☆

仲代達矢さん主演、

山本薩夫さん監督の映画、

不毛地帯

を鑑賞しました。

 

 

 

 

いろいろお粗末だったので、

評価は、星3つです。

 

この映画は、

山崎豊子さんの小説『不毛地帯』が原作になっていて、

1976年に映画化されたものですが、

映画では原作の前半部分しか描かれていません。

 

その後、

1979年に毎日放送・TBS系列で完全版としてドラマ化され、

2009年にはフジテレビ系列で開局50周年ドラマとして、

再び放映されました。

 

前者は、

平幹二朗さんが「壱岐正」役を務め、

後者は、

唐沢敏明さんが務めています。

 

本映画は、

約40年ほど前の作品ということもあり、

映像やつくりがザツでした。

 

アメリカのハイウェイを車で駆け抜けているシーンとか、

応接間やら米国における航空テストのシーンとか、

背景のセットが安っぽすぎる。笑

 

予算的・技術的に仕方ないとはいえ、

リアルさが欠けてしまって、

お茶の間の韓流ドラマを見ている感じすらありました。

 

あと、

原作を読んだことがあると、

物語が中途半端なところで終わっているので、

え?これで終わり?!

という不完全燃焼さが残ってしまいます。

 

実は、

後半も映画化が企画されていたらしいんですが、

山本監督がすい臓がんになってしまって、

実現されなかったんだとか。

仕方ないですね。。。

 

撮影中に、

原作のモデルとなったロッキード社の事件が表面化したり、

政界の闇を描いたことで代議士からクレームがついて一部カットされたりと、

作品そのものの出来を超えたところで話題になったそうですが、

 

個人的には、

やはり完全版を観たかったなぁ。

 

主役の仲代達矢さんの演技も、

賛否両論あるかと思いますが、

壱岐さんの実直さを演じ過ぎようとした間延びした演技に、

私はむしろイライラしました。

 

主役以外は、

すごくよかったんですが。

 

・セットの安っぽさ

・ストーリーの不完全燃焼さ

・キャスト(主役)の間延びした演技

というネガティブ要因で、

今回は評価を低くつけた次第です。

 

▽内容:

昭和34(1959)年、元大本営参謀・壱岐正は総合商社の近畿商事に嘱託として招かれた。折しも近畿商事は次期主力戦闘機をめぐって、東京商事と熾烈な戦いを繰り広げていた。老獪な大門社長により壱岐は、次第にFX(次期使用戦闘機)の選定と買い付けをめぐってのライバル商社や政界を巻き込む黒い霧の中に身を投じていく…。

 

大本営参謀として戦争に従軍していた壱岐さんは、

終戦後、11年間シベリアに抑留され、

過酷な強制労働を強いられます。

 

日本に帰還したあと、

8年間をシベリア仲間の就職の世話や体調回復に費やし、

自身の就職は二の次、

家庭は奥さんの働きに頼ってきましたが、

ようやく近畿商事へ入社を果たします。

 

つらかったシベリアの記憶を忘れ、

もう二度と戦争や軍隊には関わりたくないという彼の思いとは裏腹に、

商社は自衛隊の戦闘機を受注するために、

そんな壱岐さんを巧みに利用し、

壱岐さんも次第に「黒い空中戦」に巻き込まれていくわけです。

 

映画では、

主人公・壱岐正さんを、

仲代達矢さんが演じているんですが、

 

 

この人、誰かに似ているなぁと思ったら、

イライジャ・ウッドだ!笑

 

 

あまりに似ていて、

バリバリの邦画なのに、

なぜか「ロード・オブ・ザ・リング」を思い出させるという…。笑

 

 

私は仲代さんをよく知らないのですが、

そんな彼も、御年81歳。

 

そりゃあそうだよな、

40年前の映画ですから。

 

壱岐さんの軍隊時代からの親友で、

防衛庁部長の川又役には、

丹波哲郎さん。

 

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丹波さんというと、

私の中では「大霊界」のイメージしかありませんが、

この”川又伊佐雄”役は、

めちゃめちゃ格好よかった!!

 

川又の知らないところで、

壱岐さんは元防衛庁の小出と防衛庁現役の芦田をつかって、

ライバルの東京商事が扱うグラント社の単価を調べますが、

それはもちろん防衛庁内では極秘情報。

絶対に外に漏らしてはいけません。

 

しかし、

京商事・グラント派の貝塚官房長官によって、

小出と芦田が捕まってしまい、

壱岐さんも参考人として検察に出頭します。

 

壱岐さんを陰で支援してきた

久松経済企画庁長官(大滝秀治)には、

「一命を賭けてもご迷惑はおかけしない」と言って、

頑なに政界との癒着を否定する壱岐さん。

 

しかし、

資料の出所が偶然にも川又のものだったため、

反貝塚・現場主義でロッキード派だった川又までもが、

貝塚によって嫌疑をかけられ防衛庁をクビに。

 

失意の末に、

壱岐家を訪れた川又は、

その帰りに電車に飛び込み自殺をして、

自らの生にピリオドを打ちます。

 

川又の自殺を事故として処理し、

防衛庁の情報流出事件も、

政界と財界の癒着や利権争いはうやむやに。

 

一方で、

近畿商事に対する検察の取り調べは続けられましたが、

もはやそれは形式的なものに終始し、

そのあいだに久松が国防会議メンバーへ畳み掛けて、

ラッキードの発注が確定します。

 

こうして壱岐さんは、

大きな手柄を立てたわけですが、

大事な親友を失ってしまった後悔の念に駆られ、

近畿商事に退職願を出します。

 

大門社長はこれを拒否。

 

企業だって、これからも戦いは続く、

そう簡単に辞めていいもんじゃない、

と諭しますが、

 

壱岐さんは、

「お世話になりました」と頭を下げて社長室を出ていき、

大門社長は、

彼の辞表を無言で破り捨てます。

 

ここで映画は終了です。

 

どうですか、

この中途半端さ?!

 

まぁ、

仕方ないんですけどね。

 

本当はこのあと、

壱岐さんはアメリカ支社長として渡米し、

国内自動車会社と米国自動車会社の提携に走り回ったり、

里井専務とのポジション争いに巻き込まれたり、

中東の石油開発に乗り出したりと、

まだまだ近畿商事にとどまって辣腕をふるうのですが、

続編として描かれるはずだった?その内容は、

この映画では実現されませんでした。

 

たしか原作では、

壱岐さんが陶芸家の女性と再婚?したり、

壱岐さんの娘さんがかつてのライバル・東京商事の鮫島と交際していたりとか、

プライベートでもドロドロが続いていたかと。

 

久々に原作を再読したいと思いました。

 

でも、

長いんだよなーたしか…。

 

しかし、

冒頭でも触れましたが、

主役の仲代達矢以外は、

キャスト(演技)はよかったです。

 

政財界に居座る悪ダヌキたちの老獪っぷりが、

よく表れていたと思います。

 

豪快な大門社長(原田芳雄

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壱岐を陰で支える久松長官(大滝秀治

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ライバルである東京商事の鮫島辰三(田宮二郎

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東京支社長で非繊維部門を担当していた里井専務(神山繁

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※のちに壱岐と対立

 

壱岐さんの奥さん・壱岐佳子(八千草薫)もよかった。

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最近だと、

最高の離婚」でお見かけしましたが、

若い頃から上品で綺麗な方だったんですね。

 

個人的には、

総理が一番強烈でした。

総理大臣です。 RT @kanchantw: 映画版の「不毛地帯」、最後まで観てしまった。仲代達矢と唐沢寿明って、何か似てるわ。.....それにしても、あの出っ歯の総理大臣役はだれ。|masearchtwの投稿画像

 

ものすごい出っ歯とものすごいホクロ。

一体この俳優は誰だったんだ?!

謎です。

 

ちなみに、

近畿商事は伊藤忠商事

京商事は日商岩井双日

ラッキード社はロッキード

グラント社はダグラス社が、

いずれもモデルになっているそうです。

 

不毛地帯のモデル一覧

 

ロッキード事件とか、

ダグラス・グラマン事件とか、

いまいちよくわかっていないので、

ちゃんと知りたいなぁと思いました。

 

■まとめ:

・セットの安っぽさ、ストーリーの不完全燃焼さ、主役(仲代達矢)の間延びした演技がダメだった。

・主役以外のキャスト・演技は良かった。政財界に居座る悪ダヌキたちの老獪っぷりが、よく表れていた。

・原作(小説)を再読したくなったが、ロッキード事件やダグラス・グラマン事件についても知識をもっておきたい。

 

■カテゴリー:

邦画

 

■評価:

★★★☆☆

 

▽DVDは、こちら

不毛地帯 [DVD]

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※TBS系列の完全版ドラマは、こちら

不毛地帯 1979年 毎日放送版 第1集 [DVD]

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不毛地帯 1979年 毎日放送版 第2集 [DVD]

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不毛地帯 1979年 毎日放送版 第3集 [DVD]

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※フジテレビ系列の完全版ドラマは、こちら

不毛地帯 DVD-BOX 1

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不毛地帯 DVD-BOXII(第十一話~最終話)

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▽原作は、こちら

不毛地帯 全5巻完結セット (新潮文庫)

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Kindle本もあります。

不毛地帯 第一巻: 1

不毛地帯 第二巻: 2

不毛地帯 第三巻: 3

不毛地帯 第四巻: 4

不毛地帯 第五巻: 5