映画 ホール・パス ★★★☆☆
オーウェン・ウィルソン主演、
ピーター&ボビーのファレリー兄弟監督の映画
を観ました。
評価は、星3つです。
2011年に製作された、
くだらないコメディ映画ですが、
まあまあ普通に面白かったです。
▽内容:
親友同士のリックとフレッドは、長年の結婚生活に疲れ切っていた。2人の妻たちは、友人が実践して効果満点だったという《ホール・パス》でマンネリ化した結婚生活に活を入れようと計画する。ホール・パスとは、1週間限定ながら、浮気さえもおとがめなしの完全に自由な独身許可。話を聞いたリックとフレッドは夢が叶ったと大喜び、取り戻した独身生活を1秒たりとも無駄にしないよう、さっそく夜の街へと繰り出すのだが……。
いざとなると度胸が出なかったり、昔と違う年齢を思い知らされたりと、男たちのおかしくも悲しい騒動が綴られる。
特に有名な人が出ているわけでもないし、
期待しないで観るか!
と思っていましたが、
主人公のリック役(写真右)で、
主演のオーウェン・ウィルソン氏は、
この人どっかで見たことある!という顔。
それもそのはず、
彼は、
私が好きなベン・スティラー作品に、
結構出演しているのです。
『ミート・ザ・ペアレンツ』とか、
『ナイト ミュージアム』とか。
最近だと、
『ダージリン急行』ですかね。
私はまだこれ観ていませんが。
もはやコメディ映画では、
おなじみの俳優さんというわけですが、
私生活は結構ナイーブな感じです。
当時お付き合いされていたケイト・ハドソンさんとの破局が原因らしいです。
親友のフレッド役には、
ジェーソン・サダイキス。
この人もラブコメ映画によく出ているようです。
コメディ顔してるもんなーと思いましたが、
サングラスとかかけるとやっぱり格好いいね。
これは欧米人の特権ですね。
監督のファレリー兄弟は、
コメディ映画の泰斗。
『メリーに首ったけ』
『2番目のキス』
これらはすべて彼ら兄弟の監督作品です。
この映画もそうですが、
ファレル兄弟の作品はどれも、
軽い気持ちで観れていいです。
Wikipediaによると、
ホール・パス(hall pass)とは、
本来、授業時間中に教室から廊下(ホール)に出る生徒に教師が与える許可証(パス)のことで、主に生徒がトイレに席を立つ時などに用いられる。そこから転じて、その者が共同生活の義務から離れ、羽目を外すことを容認する事を意味するようになった俗語。妻から夫に与えられるだけではなく、逆のパターンや、愛人、恋人間で用いられることもある。
と説明されていました。
アメリカでは話題になった作品ですが、
日本では未公開でDVDも字幕のみ(吹き替え版なし)。
その理由について、
同じくWiki先輩は次のように述べています。
日本での成績不振やメーカーの消極的アプローチは、作品の内容が大きく関係する。ストーリーの特性上、作中のセリフに占める下ネタの割合が多い事や、車中でのマスターベーションシーン、ペニスのモロ出しシーン(日本版はフィルタリング処理がなされている)がある事などが視聴年齢制限の対象になり、観客動員数の足かせになるとの懸念から、劇場未公開に繋がり、それによる知名度の低さからビデオスルー時においても日本語音声なしに留まる結果となった。
これはちょっと違う気が。
ほかのファレル兄弟の作品は、
もっときわどい(下品な)シーンはいくらでもあったし、
むしろそれが日本でも大ウケして話題になったはずです。
他の方のレビューでも、
Wikiとは逆のことが書いてあったりします。
物語の作りはとても丁寧で、だからこそその無鉄砲さの欠如が反対に笑い映画としての爆発力の弱さに繋がっていて、日本未公開も致し方ないのかもしれない。ただ、けしてつまらなくはない。(中略)
キャメロン・ディアスにヘアージェル代わりに精液を塗り込んでいた頃の品のなさや笑っていいのかいけないのか試されているような障害者を使った笑いといった鋭さはもはやない。
「無鉄砲」さという意味では、
私はそれなりにあったと思っています。
フレッドがひっかけた女が、
ホテルにお持ち帰りしたはいいものの、
腹をこわして浴室をウンコまみれにしたシーンとか、
リックがジムのジャグジーでのぼせて、
巨根丸出しの男二人に介抱されたシーンとか。
要は、
笑いがマンネリ化してしまって、
それが日本未公開という消極性に現れたのではないかと思うのです。
強いて言うなれば、
同じお下劣でも、
ただただ「汚ねーな!」っていう本作品と、
「まじか?!そうきちゃう?!どひゃー!!」っていう『メリーに~』と、
ストーリー性の違いはあるかもしれませんね。
ハラハラ感がないというか。
オチもなんとなく想像つきました。
夢の独身生活を得た男たち…といっても、
どうせ最後は、
やっぱり今の奥さんがいい!
と落ち着くわけでしょ?
みたいな。
私は、
青春に戻ったと舞い上がった男たちが、
ゴルフ場で大麻入りのブラウニーを食べてイカれたシーンとか、
最初のほうの、
新居パーティーに招待されて、
ハイテクな豪邸を見せびらかされるシーンが好きでした。
どこの国でも、
くだらないお付き合いってあるんだなぁ。
日本でいえば○○会、
欧米でいえば○○パーティー。
見栄をはったりはられたり、
気持ち悪い追従を並べ立て、
そこにいることが「社交的」な証。
社交性ってつまり、
取り繕うのがうまいことなんじゃないか?
外国人を知らなかったその昔、
彼らの笑顔はなんて美しいんだろうと思ったことがありますが、
いまはそれが明らかに営業スマイルだっていうことも
その表情を見てわかるようになりました。笑
大人になるってつまり、
穢れるっていうことだな。
ハイテクな盗撮機械で、
リックとフレッドのおうち批判はすべて筒抜けだったわけですが、
むしろ自分はざまーみろと爽快でした。
ほんとに中身はうすい、
くだらない映画でしたが、
ヒマなときに観るぶんには後腐れなくてよいかと思います。
笑いをもたらすハラハラ感には若干欠けますが。
あと、エンディングの、
眼鏡男ゲイリー(スティーブン・マーチャント)の妄想シーンは不要でした。
全然つまらなかった。
まだNGカット集のほうがよかった。笑
■まとめ:
・くだらないコメディ映画だが気軽に観れてそこそこ面白い。ヒマなときに観るぶんには後腐れなくてよい。
・下品すぎてうわっとなるシーンはいくつかあるが、ファレリー兄弟監督作品にしては、「まじか?!そうきちゃう?!どひゃー!!」というような、笑いをもたらすまでのハラハラ感に欠ける。
・やりちん独身を演じるオーウェン・ウィルソンとジェイソン・サダイキスの演技はとてもよかったが、オチが想像できたところにはストーリーの面白みが薄かった。
■カテゴリー:
コメディ
■評価:
★★★☆☆
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