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父が子に教える昭和史  ★★★★☆

文春新書

父が子に教える昭和史  あの戦争36のなぜ

を読み終えました。

 

評価は、星4つです。

 

めちゃくちゃ勉強になりました!

 

読み始めたのが、

8月下旬という時期的なこともあって、

また、

巷の反中(嫌中)・嫌韓ブームやら、

朝日新聞従軍慰安婦問題やらで、

 

あの戦争や、

そこでの日本の功罪について、

俄然興味が湧いてきたので、

 

意外と、

点でしか知らない内容を線で知りたいと思い、

本書を手にとった次第です。

 

本書は、

2009年に出版されたものですが、

執筆自体は2003~2004年に寄稿されています。

複数人の共著です)

 

中には、

すでに他界された方もいらっしゃるのですが、

柳田邦雄さんや福田和也さん、

水木しげるさんなども筆を寄せていて、

タイトルに「父が子に教える」とあるだけ、

概ねわかりやすい内容になっています。

 

ただ、

これはあくまで私の主観ですが、

著者によって想像している「父」や「子」のレベルが違い過ぎる。

 

A氏は説明のしかたが易しいけれど、

B氏はちょっと難しい、

C氏にいたっては難易度高すぎる!

のようなバラつきがあって、

 

読んでいる自分も、

頭と心がアップダウンするわけです。

 

これはひとえに、

各人が想定している「父」や「子」のイメージが

違っているからだと思います。

 

だいたい、

「日本はなぜ負ける戦争をしたの?」

と親に聞いてくる「子」なんていうのは、

これまた私の勝手なイメージですが、

高校生以上の学生だと思うわけです。

 

これは目次をみてもそう。

 

ノモンハンやシベリア抑留なんて、

高校の日本史くらいかじらないと、

そもそも知らないんじゃないかな?

 

だから、

少なくともここでターゲットとする「子」は高校生以上であり、

その「父」となると、

40代~60代くらいかと思われるわけですが、

 

その「父」自身に、

歴史に対するある程度の知識があることが前提になっているし、

読解力も求められます。

 

仮にそんな父がいない「子」が、

自らこの本を読むにしても、

ベースとなる知識と読解力は必要なんですが、

 

いずれにしても、

そのときに求めるレベルが

著者によって違い過ぎている感は否めませんでした。

 

池上彰さんなみに、

そうだったのか!と

すぐに理解できるような説明もありますが、

皆が皆そうではないわけで。

 

これが共著のもつ「ちぐはぐさ」で、

避けられないところです。

 

また、

各章とも、

基本的にはニュートラルな視点で客観的に説明されているのですが、

 

中には、

著者の考えなども寄せられているものがあるので、

(やや右っぽい論調や、やや左っぽい論調など)

 

これが説明の難しさと合わさると、

一体全体この人は何を言ってるんだ?(さてどっちなんだ?)と、

思わず頭をかしげてしまうシーンも。

 

説明の難易度はさておき、

それぞれの内容については、

客観的にとらえるべきところと、

著者の主観として参考にすべきところを、

読者としてはきちんとわきまえて読むのが

ベターだと思いました。

 

こうしたこともあって、

各章(=各項目)が一つの線になって、

あの戦争を体系的に把握できたというわけではないものの、

 

それぞれの「点」(=項目)すら、

自分は断片的にしか理解していなかったので、

点自体の把握という意味では、

端的に学べてよかったと思います。

 

戦争の意外ともいえる事実や経緯を知って、

自分は歴史を知っているようで、

何も知らなかったんだなと思いましたし、

 

そもそも自分の「歴史観」について、

省みることなんてほとんどなかったのですが、 

歴史観」それ自体についても、

考えさせられる内容でした。

 

従軍慰安婦問題にせよ、

南京事件にせよ、

集団的自衛権の行使にせよ、

なぜいま日本人の「歴史観」が話題になっているのか、

ちょっとわかった気がしました。

 

▽内容:

「日本はなぜ負ける戦争をしたの?」と子供に聞かれたら。あの戦争をめぐる問いに、日本を代表する知性がズバリ答える。満州事変から東京裁判まで、昭和史入門の決定版。

 

▽目次:

第一部 戦前・戦中篇

1.昭和恐慌 / なぜ起きたのか?  (水木楊)

2. 満州事変 / 日本の侵略なのか? (福田和也

3.二・二六事件 / 昭和最大のクーデターか?(北博昭)

4.戦前暗黒史観 / すべては暗かったのか?(池部良

5.南京事件 / 「大虐殺」はあったのか?(北村稔)

6.朝鮮統治 / 植民地化=悪か?   (呉善花

7.ノモンハン事件 / 日ソ激突の真相は?(半藤一利

8.日独伊三国同盟 / なぜ英米を敵に?(中西輝政

9.従軍慰安婦 / 子供にどう教えるか?(福田和也

10.新聞の責任 / なぜ戦争に反対しなかった?(山中恒

11.海軍善玉説 / 陸軍だけが悪いのか?(秦郁彦

12.エリート参謀 / なぜ負ける戦いを?(波多野澄雄)

13.真珠湾奇襲 / 大勝利がなぜ「騙し討ち」に?(徳岡孝夫)

14.零戦 / 世界一の戦闘機の敗因は?(柳田邦夫

15.戦艦大和 / 大艦巨砲は時代遅れだったのか?(平間洋一)

16.特攻 / 「必死の戦法」真の立案者は?(森史朗)

17.戦場の兵士 / 軍隊は異常な世界か?(水木しげる

18.原爆投下 / 米国の戦争犯罪ではないのか?(常石敬一

19.東条英機 / 日本の独裁者だったのか?(保坂正康)

20.昭和天皇 / 戦争責任とは何か? (半藤一利

 

第二部 戦後篇

21.無条件降伏 / 国体は護持されたのか? (松本健一

22.引揚げ / 満州からの帰途になにが?  (藤原正彦

23.シベリア抑留 / 六十万人抑留の真実は?(西木正明)

24.北方領土 / 無法者スターリンの暴挙は?(上坂冬子

25.マッカーサー会見 / 天皇はなんと言ったか?(秦郁彦

26.闇市 / なぜ闇取引がおこなわれたか? (木田元

27.皇族と華族 / かれらは没落したのか? (後藤致人)

28.人間宣言 / 昭和天皇の真意はなにか? (八木秀次

29.日本国憲法 / アメリカによる押し付けか?(西修

30.民主主義 / 占領軍がもたらしたのか? (岡崎久彦

31.東京裁判 / 連合軍の報復か正義か?  (保坂正康)

32.共産党 / なぜ私は入党したのか?   (渡邉恒雄

33.朝鮮戦争 / 金日成はなぜ仕掛けたのか?(神谷不二

34.天皇退位 / 三度の決断の機会は?   (高橋紘

35.吉田茂 / 本当に偉大な宰相か?    (福田和也

36.講和条約 / 日本の独立はなったのか? (中西輝政) 

 

本書は、

戦争に至るまで、

あるいは、

戦後の出来事について、

項目別にいろんな方がそれぞれ解説をしています。

 

副題にあるとおり、

全部で36項目あり、

うち20項目が戦前・戦中篇(第一部)、

残り16項目が戦後編(第二部)におさめられています。

 

1項目あたり10ページにも満たないので、

わりと簡潔にまとめられていて、

 

冒頭でも述べましたが、

一部、

著者の主観・思想の傾向が垣間見られるフシはあるものの、

基本的には、

ニュートラルな視点で客観的に書かれています。

  

概ね共通している論調としては、

私が読みこんだ限り、

以下のようでした。

 

・過去の戦争は、日本の侵略戦争という面が強いが、日本だけに非があったわけではなく、かりに侵略だったとしても、必ずしも悪行とは言い切れない。だからといって相手のせいにするのはいけないし、善行と価値づけるのも間違い。

 

・我々がいま、歴史上の常識と認識していたり、倫理的に善悪の価値をつけている出来事や人物は、当時の連合軍(おもにアメリカ)や中国などによって、意図的に作り出された面もある。

 

・他国に植え付けられた歴史ではなく、日本がみずからの手で、自らの歴史事実の確認を積み重ね、検証していく必要がある。

 

・そのうえで、過去の戦争において、日本の反省すべきところは反省し、同じ過ちを繰り返さないよう勤しむべき。

 

・大事なのは、各国がそれぞれ、相手に責任をなすりつける前に、相手からどのような応対を受け、それをどうとらえ・どう対処したか・そして何をしたか、そこに自らの反省すべき点はないのか?という視点で、歴史を振り返る必要がある。

 

歴史を語るとき、

誰が(何が)悪いのか、誰に(どこに)問題があったのか?

という責任追及論がしばしば俎上にあがりますが、

 

いったん、

善悪の価値判断はおいておいて、

まず事実として何があったのか?

そしてそれをどのように受け取って行動したのか?

という経緯を客観的に踏まえる必要があると言っているのが、

この本全体の論調です。

 

最初から、

たとえば「○○原因論=○○が悪い説」のように、

最初から善悪ありきで歴史を語る考え方も、

歴史のとらえかたのひとつにほかなりませんが、

 

客観的に事実や経緯を踏まえたうえで、

それから主観的な評価を施すという手法もまた、

歴史のとらえかたのひとつだと思います。

 

自分はいままで、

自分の歴史のとらえ方に、

特に何も感じたことはなかったのですが、

しいていえば、

前者の考え方で歴史を学んでいたような気がします。

 

歴史のみならず、

何か行動したり物事を考えるときには、

善悪の価値判断をつけて対処するのが当たり前ですし、

 

歴史についても、

たとえ自分には関係ない過去の人たちの行動だとしても、

「そういう悪いことをしたから、いまこうなっているのか」

というふうに、

「悪い」という価値判断を加えることで、

出来事の前後関係が理解しやすくなります。

 

だから自分では特に意識していませんでしたが、

最初っから原因すなわち悪因はどこにあって…

という考えで歴史を見ようとしている感はあります。

 

これだと、

一方を卑下し過ぎたり、

あるいは一方を擁護しすぎたりする。

 

そしてそれが、

いまの世論や考え方にもつながっていく。

 

たとえば、

いまの排日・反中・嫌韓のように。

 

だからこそ、

まずはニュートラルに、

事実を事実として把握する。

 

決して、

自分の責任をうやむやにしようとするためではなく、

本当の自分の責任はどこにあるのかを探り、

これからの未来を良くするためにそうする。

 

本書を読んで、

こうしたとらえ方は一理あるなと思いました。

 

でも、

ぶっちゃけ、

これって綺麗ごとだよなーとも思うし、

未来のためといっても、

誰の何のどういう幸せのためなのか、

それは人によっても国によっても違うから、

言うは易しだけど行うは難しだと思うわけです。

 

なので、

本書からあくまで自らの歴史観を考える機会を得た

という程度にとどめたいと思っています。

 

歴史観については上述のとおりですが、

戦争の事実や経緯について、

意外だったことも多かったです。

 

※詳細は、以下、備忘録にて整理

備忘録(1)はこちら

備忘録(2)はこちら

備忘録(3)はこちら

 

たとえば…

 

満州事変は侵略の側面は否めないけれど、実は自衛の面もあった

 

南京大虐殺は中国の情報操作があった

 

・日本はアメリカと戦争する気はさらさらなかったし、引き返すタイミングも何度かあったけれど、見栄や意地、慢心と無知などがすべて裏目にでて、結果的にその機会を逃して意図しない戦争へ追い詰められていった

 

・実は真珠湾攻撃に際して、日本は事前の開戦通告をするつもりだったが、駐米大使の不手際で結果的に事後報告となってしまった 

 

零戦の没落は、一言で言うと、一時の成功体験に慢心し、相手を知ることを怠ったから。アメリカは零戦を徹底的に研究・弱点をあぶりだし、新鋭機や新戦法を開発。

 

・海軍が戦艦大和を出し惜しみ、うまく使いこなせなかったのも、敗戦の一因。

 

・特攻隊の言いだしっぺは、現場ではなく、軍司令部(黒島亀人)。

 

・「東條英機=極悪非道の独裁者」というイメージは、戦後処理・占領政策の一環として、アメリカが東京裁判や世論誘導で作為的に導いた

 

東京裁判は「正義」の名分のもとにとりおこなわれた、連合国側の報復行為。連合国側に都合がよいように、戦犯が仕立てあげられ、(本来責任を問う価値があるべき)軍の作戦参謀などは罰せられらなった。

 

天皇の戦争責任が問われるなか、昭和天皇は戦争の責任を感じていたし、責任をとるために少なくとも三回は退位しようとしていた。数回にわたるマッカーサーとの会見においても、天皇の全責任発言はあった。

 

・「ポツダム宣言=無条件降伏」といいつつ、(日本が反発した「国体の護持」について)天皇は戦犯とされなかったという意味では無条件ではなかったけれど、最終的に天皇から統治権がすべて剥奪されたという意味では無条件に他ならなかった(=狭義での「国体護持」は果たされなかった)。

 

満州引き揚げにおける在満邦人の悲哀は、約束をやぶったソ連の勝手な侵略と関東軍の無責任さが生み出したもの。

 

ソ連によるシベリア抑留は、自国の労働力不足を補うべく、終戦後の武装解除した日本人を強制連行・拉致監禁・労働に従事させた国家ぐるみの犯罪。

 

北方領土は終戦直後、ソ連が勝手に占領して勝手に日本人を追い出して勝手に国境を引いたもの

 

東京裁判天皇詔書、言論・教育、日本国憲法など、すべてにアメリカ(GHQ)がかかわっており、当時は反米感情をおそれ、事実に関する報道管制がしかれていたが、以後、今日にいたるまで、日本の民主主義はすべてアメリカのおかげという歴史認識が植え付けられた。

 

・実際は、戦後の日本の民主主義は、アメリカのおかげ一辺倒ではなく、その下地は戦前からあったし(大正デモクラシー)、明治憲法下でも婦人参政権や労働基本法教育基本法の前身はあった(戦時体制で制限されていただけ)。

 

サンフランシスコ講和条約で日本は主権を取り戻し、独立を果たしたといわれているが、講和した時期が悪かったのと(冷戦まっただ中・朝鮮戦争など)、自前の軍備を放棄したことで、同時に批准した日米安保条約により、半永久的にアメリカの保護下におかれることになってしまった。

 

…などなど。

 

細かいことをいえば、

そもそもノモンハン事件なんて知らなかったですし、

海軍善玉説なんてものがあることすら初耳でした。

 

その意味では、

昭和天皇の「人間宣言」も、

マッカーサー会見も同じです。

そんな出来事すら私は知らなかった。

 

なので非常に勉強になりました。

 

あと、

昭和天皇は何を考えていたのか?

ということや、

そもそも天皇制って何なのか?

ということにも興味が湧いてきました。

 

実は昭和天皇は、

(自分のことを神だなんて思っていなかったし?)

理性的で責任感も非常に強かった。

 

秦郁彦さんも、

国民を放り出して国外逃亡したドイツ皇帝と昭和天皇を比較し、

このように言っていました。

 

稀に見る立派な君主を持てた幸運を、われわれは素直に喜び誇りとしてよいのではあるまいか。

 

(秦さんの意見に反対するわけではないのですが)

結局、

皇帝だろうが天皇だろうが、

一人の人間であることにはかわりなく、

国民を放り出して逃げるのも「人間くさい」し、

皇室の財産を差し出すから国民を飢餓から救って欲しいと

GHQに)申し出るのも「人間らしい」。

 

その人間性が垣間見れると、

なんだか親近感を感じます。

 

秦さんの一文は、

天皇の人間性の一面を物語っています。

 

本書はまた、

先ほどの「歴史観」にもかかわるところですが、

戦時中の対戦国の宣伝工作や、

戦後のGHQによる占領政策によって、

ふだん私たちが常識として認識している「歴史」が、

いかにアメリカ製あるいは中国製のものであるか、

どうしてそうなったのか、

ということを知るきっかけにもなりました。

 

そのうえで、

いまだに問題になっている「南京大虐殺」についても、

(感情的ではなく)客観的に、

まずその経緯を明らかにすることが大事だという、

北村稔さんのご意見には同意できましたし、

 

最近話題の「従軍慰安婦」も、

国家として関わっていたかどうかの真偽を問う前に、

そもそも従軍慰安婦とは何なのか、

どうしてそういった施設や職業ができたのか、

まずその経緯を知っておくべきで、

そこに国家の関与があろうとなかろうと、

必要悪として許容すべきではないし、

そんなものも抑制できないならそもそも戦争なんてすべきではない、

…という福田和也さんのご意見も、

本当にそのとおりだなと思いました。

 

正直、

よく言った!と思いました。

 

でもこれ、

ちょっと前に言ったからいいものの、

いま公の場で広言したら、

結構袋叩きにあうんじゃないかな…

(自分は言いますけどね)

 

誰がやった・やらないは現実的には大事ですが、

その前に慰安婦なんてものにそもそも頼っちゃいけないわけで、

 

そういう意味では、

国家が関わっていようとなかろうと、

慰安婦を伴って戦争していた国はみんなアホってことになります。

だったら戦争すんなよ、と。

 

そういう根本的な問題をスルーして、

誰が・どこが・誰のせいで…

とみんな責任転嫁しあっている。

 

ただ単に見苦しいっていうのもありますが、

まず筆者が言うように、

みんな一度は根本に立ち戻る必要があると思いました。

 

だからといって、

従軍慰安婦」の国家関与の真偽はそんなに重要ではないんだ

とは全く思っていません。

 

この本を読む前までは多少そう思っていましたが、

日本人(あるいは中国人・韓国人)の「歴史観」こそ、

その後の日本人の国民的アイデンティティを形成し、

ひいては外交にも影響を及ぼすわけで、

 

経緯や事実がウヤムヤになったまま「歴史観」が育まれると、

上坂冬子さんが「24.北方領土」でとりあげていたように、

「ロシアと日本との間に領土問題は存在しない」

という教育が当たり前になるかもしれません。

 

上記はロシアの教育の実態ですが、

これが日本でおこれば、

北方領土は存在しない」と教育されて、

私たちはそれが常識だと勘違いしてしまう。

本当はそうじゃないのに。

 

(当事者でない人間からすると)

それはそれである意味幸せなんじゃ?とも思いますが、

大局的には日本の国益を損ねてしまうとわけで、

だからこそ「国民の歴史観」が大事になってくるのでしょう。 

 


池上彰が解説する慰安婦問題 - YouTube

 

朝日新聞と従軍慰安婦問題

 

 

最後に。

 

この本を読んで、

小学校か中学校かたぶんそのくらいのときに、

「国と国との関係は、人と人の関係と一緒」

と先生が言っていたことを思い出しました。

 

「今はわからないと思うけど、

大人になったらきっとわかるようになるよ」と。

 

いま、その言葉の意味がよくわかります。

 

結局、

国どうしの国際関係は、

個人どうしの人間関係における好き嫌いや不利・有利と同じで、

それが国か個人かの違いというだけ。

 

子供は自分にとって不利とか有利とか、

あまり意識しないでつきあいますが、

大人になったらそんなことはむしろ少ない。

 

だから大人にならないと、

歴史や外交といった国と国の問題はよくわからない。

 

逆に言うと、

ある程度スレていないとわからないのかもしれません。

 

言われてみると、

政治家とか評論家とか歴史家に、

「あどけなさ」「純粋さ」を感じる人なんてほとんどいませんし、

よく言うといろいろ知ってそうなんですが、

悪く言うと計算高くて腹黒そう。

 

というのは、

私の勝手な色眼鏡ですかね。

 

 

■まとめ:

・戦前・戦中・戦後に関する出来事や人・物について、作家や評論家・歴史家たちがオムニバス形式で解説している共著。タイトルに「父が子に教える」と付いているだけあって、わかりやすいものが多いが、中には筆者の想定している「父」や「子」のレベルが高すぎる説明もあって、正直チグハグ感があったのは否めない。

・戦争の意外ともいえる事実や経緯が知れて、自分は歴史を知っているようで、何も知らなかったんだなと思った。同時に、そもそも自身の「歴史観」について考えるきっかけになった。

・戦時中の対戦国の宣伝工作や、戦後のGHQによる占領政策によって、ふだん私たちが常識として認識している「歴史」が、いかにアメリカ製あるいは中国製のものであるか、どうしてそうなったのかを知ることができた。

 

■カテゴリー:

歴史

 

 

■評価:

★★★☆☆

 

▽ペーパー本は、こちら

父が子に教える昭和史 (文春新書)

父が子に教える昭和史 (文春新書)

 

 

Kindle本は、いまのところ出ていません