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のび太の結婚前夜 おばあちゃんの思い出  ★★☆☆☆

藤子・F・不二雄さん原作

のび太の結婚前夜/おばあちゃんの思い出

を読みました。

 

評価は、星2つです。

 

正直、

ふぅん…

という感想でした。(それだけ)

 

たしかこれ、

何年か前に、

ヴィレッジヴァンガードのポップで絶賛されていて、

 

ビレバンではないけれど)

それで買って読んだのですが、

 

そのときも、

ポップのおすすめコメントとはえらく乖離して、

ふぅん…

という感想で終わった気がします。

 

今回、

いま上映している

STAND BY ME ドラえもん

を観ようと思っていて、

 

その予習がてらに、

家にあったこの本を再読しました。

 

なんだかなぁ。

前回の『イグアナの娘』といい、

今回のこの本といい、

大して何も感じない自分は、

本当に腐ったもんだなぁ…と思いました。

 

▽内容:

藤子・F・不二雄原作の人気アニメ「ドラえもん」の映画シリーズ併映作品『のび太の結婚前夜(1999年春公開)』と『おばあちゃんの思い出(2000年春公開)』の2作品を収録しています。

「本当はぼくはしずかちゃんと結婚できるのかな…?」と思い悩むのび太は、タイムマシンで結婚式当日の未来に出かけるが…。また、やさしかったおばあちゃんに会いに8年前の世界にも出発…。未来と過去への感動時間旅行2本立て。

藤子アニメのオールカラー版フィルムコミックです。

 

前半は『のび太の結婚前夜』、

後半は『おばあちゃんの思い出』になっています。

 

どちらも、

通常のコミックですでに原型があるそうです。

 

のび太の結婚前夜』のほうは『ドラえもん (25巻)』、

『おばあちゃんの思い出』のほうは『ドラえもん (4巻)』。

 

のび太の結婚前夜』では、

結婚式前夜ののび太としずかちゃんを確かめに、

タイムマシンに乗って見に行くのですが、

 

大人になったのび太は、

結婚式本番と間違えて前日に式場に入るし、

しかも遅刻してお財布も忘れて、

タクシー代も払えないし、

相変わらずのドジっぷり。

 

2次会の打ち合わせ前に、

迷い猫(ミャー)を見つけ、

飼い主を捜そうとするけれど、

飼い主はちょうど今日、

アメリカへ引っ越すとか。

 

のび太としずかちゃんは、

急いで空港へ。

 

途中、

スネ夫がご自慢の車でジャイアンと一緒に、

のび太たちを拾ってくれて、

協力してくれます。

 

無事、

飼い主にミャーを届け終わり、

スネ夫宅で二次会の打ち合わせ。

 

大人になった出来杉くんや、

ジャイアンのカラオケも案の定登場。

 

一方しずかちゃんは、

衣装合わせで式場に来ていたところ、

本番と間違えてやってきたのび太と合流。

 

そのあとは、

一緒にミャーの飼い主探しに奔走しますが、

 

衣装合わせのときから、

しずかちゃんはお父さんの寂しそうな顔が気になっていました。

 

二次会の打ち合わせで、

のび太たちが宴会をしているころ、

しずかちゃんは、

自宅で家族三人の最後のひとときを過ごしていました。

 

おやすみの挨拶をしようと、

パパの書斎に向かうと、

パパが小さく咳込んでいます。

 

それを見たしずかちゃん、

思わずパパにこう言います。

 

パパ!!

あたし、お嫁に行くのやめる!!

あたしが行っちゃったら、

パパ寂しくなるでしょ?

 

そして、

彼女はこう呟きます。

 

これまでずっと甘えたりわがままを言ったり、

それなのにわたしは…、

わたしからは、

パパやママに何もしてあげられなかったわ…。

 

これに対する、

パパの返しが秀逸。

 

とんでもない!

君はぼくらに素晴らしい贈り物を

残していってくれるんだよ。

 

この広い宇宙の片隅にぼくの命を受け継いだ生命が、

今生まれたんだ、

そう思うとむやみに感動しちゃって──、

涙が止まらなかったよ!

それからの毎日──、

楽しかったなァ!

満ちたりた日々の思い出こそ──、

君からの最高の──、

贈り物だったんだよ!!

 

そして、

のび太との結婚に不安になっているしずかちゃんを

こうなだめます。

 

のび太くんをえらんだ、

君の判断は正しかったと思うよ!

 

あの青年は、

人の幸せを願い、

人の不幸を悲しむことができる人だ!

それが一番人間にとって大事なことだからね!

 

原作でも本作でも、

このラストシーンのしずかパパのせりふは同じらしく、

 

それはこのセリフに、

藤子先生の思いが詰まっているからだ

と解説には書かれていました。

 

ちなみに、

原作のほうでは、

照れくさくてうまく言葉が出ないパパを、

ドラえもんが「正直電波」という道具を出して、

パパにしゃべらせているんだそうです。

 


のび太の結婚前夜 - Dailymotion動画

 

『おばあちゃんの思い出』のほうでは、

家に帰ってきたのび太が、

ゴミとして捨てられていたクマのぬいぐるみを見て、

幼稚園のころに亡くなったおばあちゃんを思い出します。

 

それでまたタイムマシンに乗って、

おばあちゃんを見にいくわけですが、

 

こっちでもまた、

幼いのび太は、

ジャイアンスネ夫にいじめられているし、

しずかちゃんになぐさめられている。

 

おばあちゃんには、

おだんごを買ってきてもらえずダダをこね、

秋も終わりだというのに、

花火を買いにおばあちゃんを連れ回している。

 

おばあちゃんにわがままばかり言っている自分を見て、

のび太もさすがに泣けてきます。

 

公園でおばあちゃんに泣き喚いたあと、

のび太はおばあちゃんにおんぶされ、

くまちゃんを置き忘れていってしまう。

 

そのくまちゃんめがけて、

野良犬たちが集まってきたところを、

大きなのび太が勇気を振り絞って取り返します。

 

取り返したはいいけれど、

今度はそれを幼いジャイアンスネ夫に見つかってしまう。

 

あれは…!

のび太の大事なくまちゃんだ!!

返せ―っ!!

 

ということで、

ジャイアンスネ夫にくまちゃんを取り返されますが、

これは幼心にも彼らの優しさでもあるわけで、

それが嬉しいのび太は、

ケンカに負けたフリをしてくまちゃんを譲ります。

 

タイムマシンで帰る前に、

もう一度、おばあちゃんを見たい!

というのび太

 

自宅へ忍び込み、

おばあちゃんに会いに行きます。

 

傷だらけになったくまちゃんを繕うために、

つぎはぎ用の布を選んでいたおばあちゃん。

 

そこに未来ののび太が現れるわけですが、

おばあちゃんはすぐにのび太だと気がつきます。

 

おばあちゃん…、

のび太くんってかわいい?

 

と聞くのび太に、

 

おばあちゃんは、

 

そりゃあもう!

いつまでも、いつまでもそばにいて…、

世話してあげたいけど…、

そうもいかないだろうね…。

あたしも歳だから…!

 

せめて小学校へ行く頃まで、

生きられればいいんだけどねぇ…!

 

と答えます。

 

それを聞いたのび太は、

ランドセルを背負って、

再びおばあちゃんのもとに登場。

 

ドラえもんが気を利かせて、

未来からランドセルを持ってきてくれたところが泣かせる。

 

原作では、

のび太が自分でタイムマシンに乗って取りに行くそうです。

 

これは、

ドラえもんが持ってきてくれるほうが感動できますね。

 

おばあちゃんと感動の再会を果たしたあと、

幼いのび太が起きて、

おばあちゃんにこんな質問をします。

 

幼いのび太

おばあちゃんは大きくなったら何になりたいの?

 

おばあちゃん:

フフフ!

もうなりたいものになっちゃったからねぇ…!

 

幼いのび太

え?!

何になったの?

 

おばあちゃん:

それは…、

のびちゃんのおばあちゃん!

 

ここが本作のヤマでしょうね。

 

感動はしなかったものの、

自分も小さいときに、

こうやっておばあちゃんに甘え、

困らせてきたなぁということを思い出しました。

 

自分の祖母も、

ずっと世話してあげたいから

長生きしたいけど、

もうトシだし…

と、

 

そういえば、

のび太のおばあちゃんのようなことを言っていたなーと、

このマンガを読んで思い出しました。

 

そういう意味で、

感動も感傷もなかったけれど、

懐かしさは感じました。

 

藤子先生は、スゴイね。

 

万民に共通する、

ある意味普遍的な思いをわかっているし、

それを万民が共感できる平たい言葉で表すことができる。

 

これって結構、

誰にでもできるようでできないと思います。

 

めちゃくちゃ厳選したシンプルさが必要だったりしますし。

 

藤子先生の発想力なんてのは、

言わずもがなですが、

表現もすごいよなーと改めて感じました。

 

ちなみにこちらの原作では、

おばあちゃんが小学生ののび太を見て、

「将来のお嫁さんもひとめみたい」的なことを言うようで、

 

のび太は、

勢い余ってしずかちゃんにプロポーズしてしまうというオチ。

 

こういうオチのつけ方も、

そういえば『ドラえもん』あるあるだったなぁ…!

 


ドラえもん おばあちゃんの思い出 - Dailymotion動画

 

■まとめ:

・特段、感動はしなかったけれど、自身の祖母とシンクロするシーンや『ドラえもん』を読んでいたころの自分を思い出して、懐かしさを感じた。

・両編とも、ジャイアンスネ夫が何気に優しくて、友達思いなところがよかった。

・藤子先生の発想力は言わずもがなだが、彼の表現力に今さらながら脱帽。万民に共通する、普遍的な思いをわかっているし、それを万民が共感できる平たい言葉で表すことができる。これは意外と難しいと思う。究極のシンプルさが必要。

 

■カテゴリー:

マンガ

 

■評価:

★★☆☆☆

 

 

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