生きる悪知恵  ★★★☆☆

西原理恵子さん著

『生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント』

を読了しました。

 

評価は、星3つです。

 

西原理恵子さんといえば、

映画『毎日かあさん』で、

小泉今日子が彼女の役を演じていましたが、

あの映画を観て、

すごい肝っ玉母ちゃんだなー!

と、めちゃくちゃ印象に残ったのを憶えています。

 

他にも、

過激な発言?でお茶の間を騒がせ、

番組を降板になったり、

 

【テレビ局上層部が激怒】西原理恵子さんが番組をクビに / 西原さん「ま○こ発言がいけなかったんだって」 | ロケットニュース24

 

(この騒動↑のときにも話題になっていましたが)

なぜか 高須クリニックの高須先生と仲良しだったり、

 

あまり世間体を気にしない方なんだろうなと

以前から気になっていました。

 

彼女の著書やエッセーを読むのは今回が初めて。

 

歯に衣着せぬ物言いと、

斬新な切り口の考え方に感服。

これがサイバラ節かー!

 

読んでみて、

この人は本当に修羅場を潜り抜けてきただけあるなぁと

納得できました。

 

読み終わった直後は星4つをつけていたのですが、

一日たってみるとたいしてあまり印象に残っていないので、

星3つにしました。

 

あれは、

持ち前の前向きな性格と、

壮絶な人生を歩んでさらに強くなった彼女だからこそ言えることで、

彼女のようにできない人はたくさんいるでしょうし、

無理してその通りにやる必要もない。

 

使えるところはうまく使って、

そんな考え方もあるのねーとか、

このアドバイスはギャグだろ?

というくらい客観的に見てもいいかなと思いました。

 

それでも、

「おもしろ人生相談読本」として読めば、

だいぶ楽しめました!

 

文芸春秋社さん、

これを新書で出すセンスが好きです。笑

 

▽内容:

ぼくんち』『毎日かあさん』で知られる人気漫画家・西原理恵子さんが、波瀾万丈な人生経験をふまえて、恋愛、家族関係から仕事、おカネの問題まで、あらゆる悩みに答える「人生相談」エッセイです。主な項目は以下の通りです。「70社受けてもダメ。出口の見えない就活に疲れ果てました」「苦手な上司に毎日のように飲みに誘われます」「結婚して5年。妻がブクブク太っています」「夫が浮気しているようです。追及すべきでしょうか」「息子の部屋からロリコン漫画が出てきました」「60代の父が30代の女性を同棲。妙にやつれてきました」「頼まれるとイヤと言えない性格を何とかしたい」「夫が痴漢で逮捕されました。無実を信じたいのですが」「小銭を借りて返さない同僚に困っています」など。

 

なるほどなー!と思わず唸った事項を挙げていきます。

 

まず、仕事編。

 

育児中の同期のせいで、仕事のしわよせが自分に来てしまい、給料はほとんどかわらない。かたや自分は独身で子供どころか彼氏もいない。そんな同期に不満と嫉妬を感じてしまう。どうすればよいか?

 

という質問に対して、

 

「向こうが子供なら、こっちは親をダシに断ろう。」

 

と回答していましたが、

西原さんはこのようにも言っていました。

 

この「育児中の同期」の人は、子供がいてもいなくても同じようなことをする(中略)。だから、「子供がいるから」という理由を脇にどけて、その人の人間性を見たほうがいい。(中略)子供がいなくても独身でも、ずるい人はずるい

 

これには、

そのとおりだなと思いました。

 

私たちはいろんな理由をつけて他人を批判しますが、

その理由にとらわれすぎてしまうと、

ちょっと理由がかぶるだけで別の人も否定しちゃったり、

やたらと粗探ししてしまったりする。

 

西原さんが言うように、

「育児」という理由にとらわれすぎてしまうと、

また子供がいる人が同じ職場に入ってくるときに、

ハナから否定的になってしまったり、

彼女が仕事でミスなんかしちゃったときには、

(本当はあまり関係ないのに)育児のせいだと決めつけたりと、

なにかと色眼鏡で見てしまうようになります。

 

育児中のみんなが皆、

責任感のない人ばかりではないのに、

たまたま「育児」というハンディを負っているばかりに、

どうしても周囲に迷惑をかけてしまう(ことが増える)。

 

それを見ているこちらも、

そういうところばかりに目がいってしまって、

だから子持ちはダメなんだ!

となるのはよくある話で。

 

可能性として、

そういうことがほかの人より多いのはやむを得ないので、

どうしても雇う側や一緒に働く側が、

お子さんがいらっしゃる方を敬遠されるのは仕方のないことだと思いますし、

お子さんがいらっしゃる方もそこはわきまえるべきだと思います。

 

持病だってそうだと思うのです。

ある程度体力も必要な仕事なのに、

雇う側が腰痛の人なんてとりたいと思わないのと一緒で、

いつ子供のことで仕事に穴をあけるかわからないワーキングマザーだって

本音を言えば雇う側はとりたくないはず。

そのことにブーブー文句を言っても始まらない。

 

とはいえ、

お子さんがいらっしゃるお母さんすべてを否定するのは間違っているし、

なにかにつけて「だから子持ちは…」と粗探しするのもよくない。

 

私は子供が好きではないし、

子持ちの人をたまにうっとおしいと思うときがあるので、

彼らと積極的にコミュニケーションをとろうとは思わないのですが、

 

不覚にも、

そういった人たちを一括りにして、

人としてダメだと決めつけたり、

ヘンに粗探ししてしまいそうになることもあるので、

 

西原さんのこの考えは、

自分への戒めにしておきたいと思いました。

 

こういう間違った色眼鏡のかけ方をしてしまうと、

極端なハナシ、

韓国人だというだけで日本の敵だとか、

どうせ敵だろうという粗探しが始まったりする。

 

最近、韓国で、

大型客船が沈没するという痛ましい事故が起こり、

 

韓国旅客船沈没事故、政府が日本の支援申し出を辞退、家族ら激怒 - Yahoo!ニュース

 

というニュースでネット上がざわついていましたが、

 

反日感情を煽るような)こういったニュースを、

流すほうも流すほうだけれど、

騒ぐほうも騒ぐほうで、

このような報道を鵜呑みにしてしまうのもどうかと思ってしまいます。

 

私なんかは、

あれだけ対応がゴタゴタなところをみると、

韓国政府が日本をどう見ているかとか関係なく、

単純に対応に手間取っていただけなんじゃ?

と思ってしまう。

 

もちろん、

(韓国政府が)国内の反日感情をまったく意識していないとも言い切れません。

そんなことはわからない。

 

でもたとえば、

 

仕事で

何から手をつけていいかわからない状態になっているとき、

上司から

「助けが必要だったら言ってね!」

と言われたって、

 

そもそも何が必要なのかすらわからないのに、

「はい、助けて欲しいのはこれとこれです」

とは即答できませんし、

「外国人でよければアシスタント10人つけるから」

と申し入れされても、

そのアシスタントに何を振っていいかもわからない、

そのうえ言葉も通じないとなれば、

「是非、お願いします!」

なんて口が裂けても言えません。

 

嫌いな上司だったら、

余計に頼りたくないですが、

そもそもそんな感情よりも、

自分のキャパシティの問題があります。

 

だから私には、

反日うんぬんというより、

ああいった事故に対して、

ただただどうしていいかわからない

という政府の無能さが露わになっただけ

のように見えましたし、

 

こんなニュースを流すのも騒ぐのも、

「日本の支援を断った」

という理由にとらわれすぎている例だと思いました。

 

そして挙句の果てには、

被災した高校は反日教育の急先鋒だった!ざまーみろ

というハナシまで飛び出してくる。

 

正しい歴史認識、国益重視の外交、核武装の実現 沈没船の高校は反日有名校!檀園高校は「独島守る決意大会」で報道・今回の行き先も済州抗日記念館

 

正直、

本当でもウソでもどっちでもいいのですが、

私には「これだから韓国はダメなんだ」という、

不幸ネタの粗探しをしているふうにしか見えませんでした。

 

逆に、

日本の高校が同じような被害にあっていたら、

韓国人の心無い人たちは同じようなことを話題にするかもしれませんが、

そもそもそういうことを言っている人たちは

ただのヒマ人でしかなくて、

韓国人とか日本人だからとかそういうのではないと思います。

 

「子供がいてもいなくても、ずるい人はずるい」と一緒で、

韓国人でも日本人でも、ヒマな人はヒマなだけなんだと。

 

 

話が逸れましたが、

なるほどなーと思ったことその2。 

家庭編。

 

結婚して5年。妻がぶくぶく太っていきます。

 

という悩みに対して、

彼女はこう回答します。

 

「仕事も家事も2人でやるのがやせる道。」

 

子育ては子供のことに時間がとられるから、

自分のことにかまっていられないし、

家の中にも閉じ込められてしまうから、

余計に身だしなみにも気にしていられなくなる。

さらにお金がないと、

食べ物にも気を配ることができなくなる。

 

だから彼女はこういいます、

 

どうしても奥さんにやせてほしいんだったら、とにかく子育てを手伝ってください。それから、奥さんを外に働きに行かせてください。そうしたら経済的に余裕が出てくるし、外の目にも晒されて「やせなきゃ」って思う。(中略)

お金もなくて時間もない時って、牛丼みたいなものを食べ始めるでしょ。そうするとよけいに太るんですよ。しょうがないよ、それは。そりゃオーガニックな野菜を使った食事とか作りたいよ。でも、子供は泣いてるし、お金はないしっていうんじゃ無理。とにかく貧乏は太るんです。アメリカだって太っているのは貧困層でしょ。

 

先日読んだ、

門倉貴史さんの『貧困ビジネス』でも、

 

一般に、

低所得者層ほど食育の意識が低く、

特にアメリカでは、

貧困層が値段の安いジャンクフードを食べ続けて、

糖尿病や高血圧などの健康被害をこうむっている

といったことが述べられていました。

 

”貧乏ヒマなしは、デブの道”

ということなんでしょうね。

 

でも、

経済的・時間的余裕をもつということが根本的な解決策であれば、

「子供をもたない・あくせく働かない」

というのもアリなんじゃないかと思った次第です。

 

質問者のご家庭がすでにお子さんがいらっしゃるので、

「子供をもたない」というのはあり得ず、

その場合は西原さんのような回答になるんでしょうね。

 

この相談↓に対する彼女の回答もよかった。

 

夫の前妻の子(14歳の娘)との距離感がつかめない。大人しい子で特に反抗することもないが、逆にそれが難しく、打ち解けられない感じが続いており、実の親子のようにはいかずお互いに気を遣っている状態。自身も子供を産みたいが、そうなるとますますこじれてしまいそうで悩む。

 

西原さんは、

 

そんなことで悩むのは質問者がヒマだからで、

14歳の娘もお姉ちゃんになれば可愛さに押されて

いやでも面倒を見るようになるといい、

 

「子供を3~4人産めば、距離感もクソもなくなります」

 

と〆ています。

 

そもそも彼女は、

 

すごくよくできた娘さんで、ちゃんと自立して距離を置いて「お母さんを煩わせないように」ってやっているのに、「ええっ、甘えてくれないんだ」っていうのはどうなのかな。いいところじゃなくて、悪いところを見つけて文句を言う女の人独特の嫌な面が出ているような気がします。じゃあ、逆に「私のパパを取って許さない」とか「てめえ、クソババア、死ねや!」とか言って暴れたらよかったのかって話ですよ。

 

と言って、

 

ものすごく平和にうまくいっているのに、それにわざわざ文句を言っているようにしか見えない

 

と切り捨てています。

 

「いいところじゃなくて、悪いところを見つけて文句を言う」のが

女の人独特かどうかはわかりませんが、

(男でもいるだろ?と思うので…)

 

さっきの「(ダメな)理由にとらわれて他人を否定する」のと同じで、

自分にもあるある的な戒めポイントでした。

 

ただ、

西原さんが言うように、

この娘さんが、

”ちゃんと自立して距離を置いて「お母さんを煩わせないように」ってやっている”

”すごくよくできた娘さん”なのかどうかは、

正直わからないですね。

 

そういう見方もできる・してみれば?

というのであればわかりますが。

 

私も親が継母だったのでわかりますが、

どう接していいかわからないだけで、

「お母さんを煩わせないようにしよう」なんて、

これっぽちも考えていなかったですから、

西原さんのように言い切ることはできないかなと思いました。

 

この本は、

彼女の勢いにのみ込まれて、

ついつい「なるほど」と頷いてしまうのですが、

 

このQ&Aのように、

必ずしもそうとは言い切れないでしょ?

という部分もありました。

 

続いて、

 

いつまでたっても親と仲よくできません。

 

というお悩み。

 

これには、 

 

「親子仲よくなくてヨシ。」

 

として、バッサリ。

 

そもそも親と仲よくできないと悩むこと自体がムダ。親子仲よくなくてヨシ。(要介護などの)困ったときはカネで解決。そのためにしっかり働きましょう。

 

彼女にとって一番は「家族と仕事」で、

彼女の「家族」の中に親は入っていないと言っていました。

 

彼女の考え方は、

俗にいう儒教とか倫理に反するかもしれませんが、

カネで面倒を見ようとするだけ、

彼女は偉いなと思ったくらいです。

 

自分は正直、

お金でも面倒をみたくない。

 

親が子供の面倒を見るのは当たり前だと思いますが、

子供が親の面倒を見るのは当たり前とは

(私は)思っていないのです。

 

そんなこと言っておきながら、

いざそうなったら、

お金でも何でも多少は面倒を見るのかもしれませんが、

基本はそう思っている。

 

世の中には、

親は絶対で親孝行しないのはダメだという常識?がありますが、

親孝行するのは確かに善だと思うものの、

だからといってしないのは悪なのか?っていう話です。

「別に、したくなければしなくてもいい」

こういう考えがあってもいいと思う。

 

育ててもらったのに不忠義なヤツ!

と言われるかもしれませんが、

好きで産んだのは親でしょう?

育てたかったのは親でしょう?

と思っている人だっているんじゃないかと。

 

以前、

次長課長河本準一さんが、

母親が生活保護を受給していたのを見過ごしていた?

という問題で世間からバッシングを受けていましたが、

 

「風当たりきつかった。家族と外食できなかった」 次長課長河本、「生活保護受給騒動」を振り返る : J-CASTニュース

 

法的に問題があるのであればマズイといっちゃマズイけれど、

子供ならとにかく、

親でも面倒を見るのが当然だという世間の風潮が私にはどうも馴染めません。

 

あれは河本が稼いでいることに対する世間の嫉妬でしかなく、

 

それを

「経済力もあるのに、生みの親の面倒もみないなんて!」

というわけのわからない問題に

すり替えているようにも見えました。

 

「わけのわからない」理由は、

上述のとおりなんですが、

 

経済的なことについては、

稼いでいるぶん納税しているんだから、

別にいいんじゃん?と思ったりもして。

 

そして、性格編。

 

よく「お前は空気が読めない」と言われるのですが…。

 

これに対して、

西原氏はこのように答えています。

 

「空気読めなくても許される人間になれ。」

 

できないことを直そうとするんじゃなくて、できることを伸ばしましょう。(中略)

そもそも、みんなに「空気読めない」と言われてるってことは、そこが一番目立ってるってこと。それ以外の部分、たとえば仕事で目立つようになれば、誰もそんなこと言わなくなるよ。

 

素敵な着眼点。

 

私が一番共感を得たのは、

この気持ち悪い相談に対する、

西原さんの回答でした。

 

震災や原発のことを考えると無力感で落ち込みます。

 

彼女はこの質問者に対して、

のっけから、

 

甘えるな、自分で調べろ、自分で決めろ。

はい、この人に言いたいのはそれだけです。

別に震災や原発のことがなくても、いつもこういうふうに思い悩んでいて「どうしましょう」って言ってるんじゃないですか。

 

と指摘し、

 

「どんな援助よりないよりマシ。」

 

と帰結。

 

要は、

グチグチ悩んでないで、

(そんなこと言ってるくらいなら)さっさと行動しろ!

ということだと思います。

 

口先あるあるのタイプですね。

悩んでいることに酔ってるだけじゃないか?っていう人。

 

そういいながら自分もある。笑

だからこれも戒めです。

 

以上、

なるほど!感服コーナーでした。

 

思わず噴き出したお悩み相談もありました。

 

まず、

 

中2の娘がまだ父親とお風呂に入っているのですが…。

 

という相談。

これには、

 

「毛が生えれば自然と入らなくなるから大丈夫。」

 

と回答。

ごもっとも!と思いながら、

笑っていました。

 

彼女のアソコが臭いんです。はっきり言うべきでしょうか。

 

という相談に対しては、

 

「しっかり治してしっかり舐めろ。」

 

と回答。

 

高須先生に聞いたんだけど、こういうの、「すそワキガ」っていうんだって。すごいのになると、カニが死んで腐ったようなニオイがするんだって。劇臭。でも本人にはわからなという。(中略)

でも、手術で治せるらしいよ。ケアとかじゃダメ。とにかくさっさと病院行くのが一番いいです。本人が気づいてないんだったら、言い出しにくくても言ってあげたほうがいい。そりゃ、ただ「くせえんだよ」「おまえのマンコはくさくて舐められねえよ」とか言ったら傷つくけど、「ちょっと気になってるニオイがあるんだけど、こういう症例だと思うんだ」「一度、医者に診てもらったらどうかな」って言ってあげたら、そのときは感情的になっても、一年後とか後々すごい感謝されると思うんだよね。

 

出た!高須先生!

と思いつつ、笑

これも現実から目をそらさず、

マトモに回答していてアッパレ。

 

別れたいっていうなら放っておけばいいけど、あなたが彼女のことを好きで、一緒にいたいんだったら、勇気を出して言うしかないよね。(中略)

それによって傷つく傷つかない、怒る怒らないっていうのは、日頃のあなたの態度、これまでの関係の築き方次第。女の人ってポイントカード制だから、ずーっと何も言わなくてもポイントは貯まってて、最後の何気ない一言でカードがいっぱいになって、激怒して別れたり刺したりするんだから。でも、日頃から優しくしていれば、そんなことで怒ったり別れたりしないし、何を言われても真摯に受け止めると思いますよ。

 

「ポイントカード制」なんてうまいこというなー

と思いつつ、笑

「ふだんからの信頼が大事だ」と言っているところに、

これまたアッパレです。

 

そして、

いちばん笑ったのがこれです。

 

妻子ある人との関係をやめるべきか続けるべきか。

 

という相談に対して、

彼女は、

 

「とりあえずバックアップの用意を。」

 

と回答しており、

 

これは、

「次を見つける努力をして、替わりになるものをもっておけ」

ということなんですが、

そのときの喩えが面白すぎます。

 

私の周りのもののふの女たちは「3チンポ持て」と言ってます。「いいですか、1チンポではいけません。それがなくなったらどうするんですか」「必ず2本はバックアップを持っておくように」って。泳がせておいてもいい、年に1回くわえるだけでもいいんです。必ずバックアップを持っておいてください。

 

女の人って一途になりがちだけど、それって相手の悪いところが見えなくなる病気だから。でも、二股、三股かけておくと、それぞれのいいところと悪いところがよくわかる。だから、冷静になるためにも2チンポ、3チンポをおすすめします。(中略)ていうか、向こうは二股かけてるわけだから、こっちが二股かけていけないことはないですよね。恋愛はフェアじゃなきゃいけません。

 

いちいち面白いし、

いちいちその通りだ!と思ってしまいます。

なかなかその通りにできる人は少ないと思いますが…。笑

 

そして、

 

 犬のフン害をストップする方法は?

 

に対しては、

クレゾールとかお酢とかウンコスポットにまいて、

ニオイスポットを消し、

 

「犬に嫌われる家にしよう」 

 

 と答えています。

 

ついでに、近所のイヤな家の前に犬のウンコを置いておけば、そこでするようになって「ざまあみやがれ」っていう一石二鳥の効果が…。はい、これで解決です。

 

 ここまで来ると、もはやギャグです。

タイトルに「悪知恵」とあるのも納得できます。

 

そして、

最後に残しておきたいのがこのQ&A。

 

 女子に「キモイ」と言われます。

 

これには、

 

「中2から高2くらいの男子は全員キモイ!」

 

と一刀両断。笑

完全にノックアウトです。

 

 いくつか読んでも、 

彼女の回答は想像がつきません。

 

だから面白いのですが、

まだ西原初級の私としては、

全然わかちあえない気もします。

 

「なるほど、こう返すのかー!」

いちいち斬新なんですが、

逆に、

「きっとこの人ならこう言うだろうなー」

 

いう目途が立たない。

 

会ってみたいような、

みたくないような複雑な気分でした。笑

 

■まとめ:

・歯に衣着せぬ物言いと、斬新な切り口の考え方に感服。この人は本当に修羅場を潜り抜けてきただけあるなぁと納得できる。

勢いにのみ込まれて、ついつい「なるほど」と頷いてしまうが、必ずしもそうとは言い切れない部分もある。若干、勢いとウケ狙いで書いている部分もあると思う。

使えるところはうまく使い、それ以外はそんな考え方もあるかとか、このアドバイスはギャグだろ?というくらい客観的に見て、 「おもしろ人生相談読本」として読めば相当おもしろい。 

 

■カテゴリー:

自己啓発

 

■評価:

★★★☆☆

 

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