読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

映画 ウルフ・オブ・ウォールストリート ★★★☆☆

遅ればせながら、

を観てきました。
 
 
え?いまさら??
という感じですが、
東京・高田馬場早稲田松竹では、
いろいろなテーマのもと、
一昔前の映画を観ることができます。
 
ちなみに、
今週(5/3〜5/9)のテーマは、
LUST FOR LIFE!
 
直訳すると、
「生への渇望」ですが、
もう少し砕けて訳すと、
「欲まみれの人生」
みたいな感じですかね。
 
それで上映されていたのが、
ソフィア・コッポラ監督の『ブリングリング』という二作品でした。
 
このように、
テーマ別に旧作映画を上映する映画館を
名画座」と言うそうです。
 
レンタルショップが普及し、
有線放送やネットでも手軽に映画が観れるようになってからは、
名画座のような映画館はどんどん閉鎖されているようで、
この早稲田松竹は、
いまや東京でも数少ない名画座のひとつになっているんだとか。
 
レンタルやネットで、
好きなときに好きなものを観るのもいいけれど、
たまには外に出て、
大画面・大音量で観るのもいいもんです。
 
ちなみのちなみに、
ここ早稲田松竹では、
二本立て1300円で観られます。
ラスト1本だけなら800円、安い!
 
自分はこのラスト1本価格で、
 
で、
ウルフ〜の感想ですが、
 
評価は、星3つです。
 
カネとオンナとドラッグをこよなく愛するハチャメチャ証券マンの、
とにかくハチャメチャな人生を描いた作品で、
そのハチャメチャさに引き込まれつつ、
絶対にああはなりたくない、
バカだなーこいつ!
と呆れながら観ていました。
 
エンターテイメントとして観るぶんには楽しめますが、
私には正直、
得るものが何もなかった。
 
それでもジェットコースターのような展開で、
3時間という時間があっと言う間だったのと、
ディカプリオの演技に敬意を表し、
星3つになりました。
 

▽内容:

実在の株式ブローカー、ジョーダン・ベルフォートの回想録を映画化した実録ドラマ。1980年代から1990年代のウォール街で、若くして大金を稼ぎ、その後証券詐欺の容疑で逮捕された彼の栄枯盛衰を見つめていく。

学歴や人脈もないまま、22歳でウォール街投資銀行で働きだしたジョーダン・ベルフォート(レオナルド・ディカプリオ)。巧みな話術で人々の心を瞬く間につかみ、斬新なアイデアを次々と繰り出しては業績を上げ、猛烈なスピードで成り上がっていく。そして26歳で証券会社を設立し、約49億円もの年収を得るまでに。富と名声を一気に手に入れ、ウォール街のウルフという異名で呼ばれるようになった彼は、浪費の限りを尽くして世間の話題を集めていく。しかし、その先には思いがけない転落が待ち受けていた。

 

▽予告:

 
早稲田松竹の案内にも出ていましたが、
「共感できる登場人物が一人もいない!」
本当にその通りでした。
 
主人公のジョーダン・ベルフォートも、
彼を取り巻く仲間たちも、
とにかく全員狂っている!
 
最後のほうで、
ジョーダンに見切りをつけた妻・ナオミも、
その母親らしさから多少まともに見えたものの、
彼女も所詮はカネに溺れた女の一人で、
その人生に羨望も同情も一切湧きませんでした。
 
ちなみにこのナオミ役、
マーゴット・ロビーというオーストラリア出身の女優さんが演じているんですが、
 
この役にはブレイク・ライブリーも候補に挙がったんだとか。
 
どちらがいいとは言えませんが、
マーゴット・ロビーさんのほうが、
なんだか顔がキツい(&ちょっと下品?)ので、
私には適役のようにも思えました。
 
私はこのマーゴットさんをよく知りませんが、
オーランド・ブルームの再婚相手なんだとか。
 
ま、そんなゴシップはどうでもよくて、
 
この奥さん(ナオミ)、
破滅寸前のジョーダンと最後のセックスをしながら、
「もうあなたを愛してないの」と言って離婚するんですが、
おいおい、もとから愛なんてねーだろ!
と思わずツッコミたくなりました。笑
 
そう、
二人はカネとセックスで結ばれていただけ。
 
そもそもナオミはジョーダンにとって二番目の妻で、
彼は元妻を見放して彼女と再婚したものの、
今度はジョーダンが見放されるという。。
 
彼はドラッグと酒とセックスに溺れ、
完全にヤク中・アル中・セックス依存症に堕ちていくんですが、
その堕ち方も、
もはや呆れを通り越してギャグそのものです。
 
自ら設立した会社は常にバカ騒ぎ、
コールガールに3P、
エレベーターでのフェラチオ祭り、
社内結婚してもアナ兄弟だらけ。
 
ジョーダン自身も、
SMプレイに乱交パーティー、
仕事はドラッグで意識を高揚させてから、
長距離移動は酒とドラッグを乱用して爆睡…のハズが、
機内で暴れて拘束されるという狂乱ぶり。
 
カネの稼ぎ方・使い方も半端ない。
(おそらくインサイダー取引しまくって)IPOで暴利を貪り、
稼いだ金をスイスの銀行でマネーロンダリング
運び屋に大金を持たせ、
何度も何度もNYとスイスを行き来させます。
 
本当に、どうしようもない。
 
最後は、
20年の刑期を喰らいそうになりますが、
警察と取引して仲間を売り、
3年の刑期に短縮させるという、
バーターをしてのけます。
 
本当に、最低な人間。
 
会社でも逮捕者続出、
自らも刑務所に収監されることになったとき、
父親から「いつか報いがくるぞ」と言われたことを思い出すのですが、
「知ったことか!」と吐き捨てる。
 
もう反省の色とかゼロです。
 
でも、
あんなに普通にドラッグをやっているのを観ると、
非合法とかインモラルとか関係なく、
ちょっとドラッグやってみたいなと思ってしまった。
 
そういう意味では、
すでに私もこの映画に呑み込まれているんだと思います。
 
そして驚いたのは、
この話が実話であるということ!
 
ジョーダン・ベルフォートという人物は実在していて、
しかもまだ生きていて、
原作は彼自身の著書なんだとか。
 
※ハヤカワ文庫から出ています。
 
映画もクソでしたが、
原作も相当下品らしいです。
もはや読みたい度ゼロですが。笑
 
しかも、
映画の最後のほうに、
ご本人がちゃっかり出演されていたそうで。
 
f:id:pole_pole:20140505224122j:plain
 
私は全く気がつきませんでしたが、
今となってはどうでもいいわ。
 
また、
“FUCK!”という放送禁止用語?が、
映画史上最も多くつかわれたんだとか。
 
その数、なんと506回。
 
※全FUCKシーンのまとめ
 
マジでファックな作品でした。
 
終始過激なインモラルっぷりにドン引きしつつ、
なぜか目が離せないという不思議な映画でしたが、
早稲田松竹の解説を見て納得。
 
誰にでも欲はあります。「○○が欲しい」「○○になりたい」…あげればきりがないでしょう。 今日の大量消費社会の中で、モラルはどんどん失われつつあります。浴びるほどの金が手に入ったら、憧れのセレブが手の届きそうなところにいたら、どうしますか?あなただって、映画の中の彼らのようにならないとは言い切れないかも…
ま、でも、ありえないか。実話とはいえ、かぎりなくフィクションに近いから、こんなにおもしろいんですよね。
 
そう、あり得ない。
 
絶対にあり得ないから、
どれだけモラルに反していても、
別世界の虚構的なエンターテイメントでしかないのです。
 
ここまで徹底してバカになれねー!
こいつほんとクソすぎてウケる!!
 
そんな感じでした。
 
映画は、
「貯金ゼロから年収49億円」
という釣り文句で宣伝されていましたが、
 
f:id:pole_pole:20140505225141j:plain
 
スコセッシ監督としては、
この作品が歴代記録を更新し、
一番稼いだ作品になったそうで、
300億円を突破。
 
f:id:pole_pole:20140505235352j:plain
 
御年71歳ですよ、
オマエ、そんなに稼いでどうするんだ?
と妬み文句の一つも言いたくなります。
 
ちなみに、
レオ様の年収も58億円とか61億円とか言われています。
 
そんなレオ様にとっては、
ジョーダンだか冗談だか知らないけど、
年収49億円がどうした?!
という感じなんだろうな。
 
学ぶところゼロの映画ではありましたが、
レオ様の演技はすごかった!
 
外人の演技って、
言葉やジェスチャーが日本とは違うので、
正直、
下手かどうかはよく分からないのですが、
上手いかどうかはなんとなくわかるものです。
 
客や社員をその気にさせるセールストークや社内プレゼンもさることながら、
セックスやドラッグに溺れて完全にイカレる様子もすごい。
 
スコセッシ監督とディカプリオがタッグを組んだのはこれで5作品目とのことなので、
監督としてはディカプリオの才能をすでに見出していたんだと思いますが、
彼をほとんど知らないドシロウトの私が見ていても、
レオ様も本当はこんな人間なんじゃないか?
と思えてしまうほど、
狂乱じみたジョーダンを演じきっていました。
 
ジョーダンの腐りきった人生は、
彼がはじめてウォール街に足を踏み入れた場所=ロスチャイルド証券で、
その礎が築かれます。
 
ロスチャイルド社はあえなく廃業したわけですが、
そこの社長がまたクソで、
まだウブで真面目だったジョーダンに、
仕事の秘訣を以下のように伝授していました。
 
いい仕事をするためには、
リラックスしていなければならず、
そのためには、
・マスをかくこと
・コカインをやること
この2つが必須だと。
 
そんなことをランチミーティングで話しながら、
クソ社長は早速ドラッグとマティーニを注入、
自らを鼓舞するかのように胸を叩きながら鼻歌をハミングするのです。
 
このロスチャイルド証券の社長を演じていたのは、
f:id:pole_pole:20140506022413j:plain
 
実はこの「胸叩き」、
ディカプリオが発案したアドリブだったようで、
マシュー・マコノヒーがいつも発声練習のときに胸を叩く仕草を見て、
演技の中に取り入れたんだとか。
 
 
この「胸叩きハミング」は、
その後も映画のなかの至るシーンで使われていて、
鑑賞後、
私の頭の中でもずっと反芻されていました。
あの曲が頭から離れないのです。
 
あと、
証券マンって怖いな…
と思いました。
 
かつて、
間違えて外資系生保の外交員を経験したことのある私ですが、
あの仕事も宗教チックでヤバかったけれど、
これを観ると証券マンも相当あくどい。
 
もちろん、
この映画や彼の会社が極端すぎていて、
普通はここまでではないとは思うものの、
 
実際は、
多かれ少なかれ、
うまく客を手懐けながら、
その客を踏み台にして利益を貪っている面はあるんじゃないか
と思ってしまいました。
(そんなこと言ったら、金融サービスに限りませんが)
 
彼が設立した証券会社ストラットン・オークモント社で、
ジョーダンが社員を焚きつけるトークを残しておきます。
 

これはチャーリーとチョコレート工場のチケットのひとつだ。ウォンカがいる!ウンパ・ルンパも歌えばいい!
ここにある電話は、君らが使わなければただのプラスチックの箱だ。命を吹き込むのは君たちだ。
電話をしろ。相手が買うか、その相手が死ぬまでだ!
貧乏は美しくない。金はあったほうがいいんだ!
拝金主義者と思うなら、マクドナルドで働け!
隣を見ろ。自分はポルシェに乗っている。隣のやつはボロ車に安スーパーの食料を詰め込んでヒイヒイ言っている。
株がクズだと思ったらすぐに電話をかけろ。お前らを金持ちにしてやる!金を喉に押し込み、そして窒息させてやれ!
お前らは電話のテロリストだ!売りまくれ!

 

社内はいっきに士気が高まり、
拍手喝采が起こるんですが、
そんなこと、ナイナイ!
 
いまの私なら、
こう返して出ていっちゃうかもしれない。笑
 
自分、マクドナルドで働きまーす!
自分、安スーパーの食料を詰め込むほうが大好きです!
 
そのむかし、
外資系生保でも同じようなことがあって、
私以外の社員が皆、
(所長だか講師だか忘れましたが)パネリストの講話に涙して聴き入っていたことがあり、
ヤバイ!一刻も早くここを辞めなければ!!
と焦ったのを思い出しました。
 
いま考えたら、
あれは洗脳だったなと思えて仕方ないのですが、
ジョーダン・ベルフォート氏のこの演説も、
洗脳以外の何でもないんじゃないかと。
 
彼は今も持ち前のセールストークを武器に、
モチベーショナル・スピーカーとして世界中を飛び回り、
講演活動を行っているそうです。
 
そのスキル自体は神業と認めざるを得ないのですが、
そんなトークでモチベーションが上がる人たちって本当に大丈夫か?!
と侮蔑してしまう自分がいるのも事実です。
 
そうやって生保時代も、
私は周りをバカにしていました。
 
でも、
バカかバカじゃないかは別として、
実は洗脳されやすい人たちのほうが幸せなのかもしれません。
 
そのほうが、
仕事にやり甲斐とか見出しやすいはずだから。
 
そんなことを考えさせられましたが、
結論はやっぱり、
この映画、ぶっ飛んでるな…。
この一言に尽きました。笑
 
3時間、あっと言う間でしたが、
鑑賞は、一回でいいかな。
 

■まとめ:

・金とセックスとドラッグに溺れた実在証券マンの、欲まみれの人生を描いた作品。
・エンターテイメントとして観るぶんには楽しめるが、得るものは何もない。共感できる登場人物が一人もいない。徹底的にクソすぎて笑える。とにかくぶっ飛んだ内容で、3時間があっと言う間。
・証券マンの下種さや、経営者としての洗脳的な演説、酒と女とドラッグに溺れる狂乱っぷりを見事に演じるディカプリオの演技力には脱帽。
 

■カテゴリー:

コメディー
 

■評価:

★★★☆☆
 
 

▽DVDは、こちら

 

▽サウンドトラックは、こちら

The Wolf of Wall Street (Soundtrack)

The Wolf of Wall Street (Soundtrack)

 

 

▽原作は、こちら

ウルフ・オブ・ウォールストリート 上 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

ウルフ・オブ・ウォールストリート 上 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

 

 

ウルフ・オブ・ウォールストリート 下 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

ウルフ・オブ・ウォールストリート 下 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)