映画 LIFE!  ★★★★★

あたたかくなってきたので、

たまには外で映画でも

と思い、

昨日、家で夕食をとったあと映画を観てきました。

 

LIFE! 生きてる間に、生まれ変わろう。

です。

 

評価は、星5つです。

 

何かに行きづまって卑屈になっているときや、

先が見えなくて不安になっているときに、

もう一度みたい!

と思うような、そんな映画でした。

 

▽内容:

 凡庸で空想癖のある主人公が未知なる土地への旅を経て変化していくさまを、ベン・スティラー監督・主演で描くヒューマンドラマ。夢を諦め、写真雑誌の写真管理部で働く地味な中年男性が、ひょんなことからニューヨークをたち世界中を巡る旅を繰り広げる様子をファンタジックに映し出す。物語の鍵を握るカメラマン役で『ミルク』などのショーン・ペン、主人公の母親役で『愛と追憶の日々』などのシャーリー・マクレーンが共演。壮大なビジュアルや、主人公のたどる奇跡のような旅と人生に目頭が熱くなる。

 雑誌「LIFE」の写真管理部で働くウォルター・ミティ(ベン・スティラー)は、思いを寄せる女性と会話もできない臆病者。唯一の特技は妄想することだった。ある日、「LIFE」表紙に使用する写真のネガが見当たらない気付いたウォルターはカメラマンを捜す旅へ出る。ニューヨークからグリーンランドアイスランド、ヒマラヤへと奇想天外な旅がウォルターの人生を変えていく。

 

いつもなら、

映画は自宅から徒歩10分の、近所の映画館で観るのですが、

今日は少し足を延ばして(といっても徒歩30分程度ですが)

今年新しくオープンした

TOHOシネマズ 日本橋

で観てきました。

 

詳しい設備については全く知りませんが、

音響・座席ともに、とても良かったです。

 

ただ、

この映画館、

六本木ヒルズのTOHOシネマズと一緒で、

深夜でも上映しているらしく、

レイトショー的な値段設定はされておらず、

一律1,800円でした(/大人)。

 

今度は、安い日にまた行きたいなぁ。

 

※スクリーンによっては、

広さ1.5倍のレザーシート的な、プレミアムボックスシートもあるそうで、

こちらも一度座ってみたいです(2,500円/席)。

 

この映画には、

地道にコツコツ努力し続けるのも大事だけど、

たまには思い切り外に飛び出して、自分を変えてみよう!

といったメッセージが込められていると思います。

 

ベン・スティラー演じるウォルターは、

他人想いだけど、自分の気持ちを表現するのが苦手、

写真誌のネガを管理するという地味な仕事で、長年LIFE誌を陰で支えてきた存在。

 

そんな彼が、

雑誌の最終号を飾る表紙の写真が見つからないといった予想外の出来事で、

(自分の意思とは裏腹に)撮影したカメラマンを追って世界へ飛び立つのですが、

そのことが彼自身を変えていくわけです。

 

今までは妄想のなかでしか自分の思いを形にできなかったのが、

この破天荒な冒険によって、

現実の世界でも言いたいことをいい、

やりたいことをやれる自分に変化していきます。

 

臆病なウォルターから、行動するウォルターへ

でも、決して、

いやなやつにはなるな!

と。

 

この映画を観ていると、

たまには外の世界へ思い切り飛び出すのもいいな、

人生はもっと冒険してもいいんじゃないか?

と、ついつい思ってしまうのですが、

 

何でもかんでも、

ただ冒険すればいいと思っていたら、

人生を見誤ると思います。

 

あくまで、

コツコツと目の前のことを地道にやったうえで、

たまには羽目を外して冒険することも大事!

というのが本筋のような気がして、

(個人的には戒めの意も込めて)そう解釈しています。

 

ただの道楽息子がゴージャスに世界を周る旅をしていても

別に格好よくもなんともないけれど(でも羨ましい…笑)、

中田英寿がやると格好よく?見られるのは、

きっと彼がサッカーというフィールドで弛まぬ努力をしてきたからであって、

もしも彼がただのボンクラだったら、

「はぁ?自分探し?みつからねぇよ、そんなもん」

で終わるのではないかと。

 

今の私は、

日々コツコツ努力していることもないので、

冒険してもあんまり何も得られない気がするのですが、

何か地道に頑張るときが来たら、

思い切りどこか遠くに旅に出てみたいなと思いました。

 

だいたい、

旅というものは、非日常的なものであるがゆえに、

抑圧された日常にいたほうが、

そこで感じる解放感はスケールが大きいと思います。

 

だんだんと旅慣れてきたり、

いつでも旅に出かけられる環境にいると、

たいして目新しさや解放感を感じないのは、

きっとそのせいで。

 

だから旅行に行くならば、

やっぱり少しくらい忙しい毎日を過ごしていたほうがいい。

 

ゆったりとした生活を送っているなら、

(あえて旅に出てもたいして感動しないでしょうから)

そのままゆったりとしていたほうがいいと思います。

余談ですが。。。

 

私はLIFE誌をそれほどよく知らないのですが、

アメリカでは1936年創刊の伝統的な写真誌で、

2007年には、経営難から本当に休刊になってしまったそうです。

 

映画で紹介されているLIFE誌のスローガンがとてもよかった。

 

To see the world, 

Things dangerous to come to, 

To see behind walls, 

To draw closer, 

To find each other and to feel.

That is the purpose of life.

 

世界を見よう

危険でも立ち向かおう

壁の裏側を覗こう

もっと近づこう

もっとお互いを知ろう

そして感じよう

それが人生の目的だから

 

ウォルターがグリーンランドに鞄ひとつで旅立つとき、

このスローガンがホセ・ゴンザレスの主題歌に合わせてテロップで流れるのですが、

私はこのシーンが一番好きです。


Jose Gonzalez 'Step Out' The Secret Life Of ...

 

曲のタイトルは『STEP OUT』。

直訳すると、「踏み出そう」とか「飛び出せ」とか、

そんな感じでしょうかね。

 

鬱積した思いを抱えてグチグチ悩んでいるくらいなら、

思い切って一歩踏み出してみろ!

ときどき卑屈になって身動きがとれなくなる自分に言い聞かせたい。

 

あと、

ウォルターが酔っ払いの操縦するヘリに同乗するかどうか躊躇していたときに、

彼の妄想のなかで、シェリルが応援歌を歌うわけですが(トム少佐の歌)、

この曲も良かったです。


:: Space Oddity :: The Secret Life Of Walter Mitty ...

 

こちらは、

デビット・ボウイの『Space Oddity』という曲が原曲だそうで。

 

グリーンランドアイスランドの雄大な自然の景色もさることながら、

サントラの音楽がとにかく最高でした。

 

家に帰ってすぐにiPhoneにダウンロードしましたが、

今はこうやってすぐに欲しいものがネットで手に入るから便利だよなぁ。

 

あとで知りましたが、

この映画は、

ジェームズ・サーバーという人の書いた『虹を掴む男』

という短編小説が原作のようで、

大昔に一度、映画化されているそうです。

 

今回は、ベン・スティラーがこれをリメイク。

(これも初めて知りましたが)彼は俳優業のほかに、監督業もこなしているそうで、

本作品はそんな彼が二足のわらじを履いたものです。

 

ところどころに、思わず笑ってしまうセリフが散りばめられていたのは、

いかにもコメディの帝王、ベン・スティラーのなせる業でしたし、

スパイダーマンやボーン・アイデンティティ、ベンジャミン・バトンといった

名作映画をパロディ化して混ぜ込んできたのも、巧妙でした。

 

CASTも最高!

 

カメラマン役のショーン・ペンはもちろんですが、

 

ウォルターの母役 シャーリー・マクレーンや、

 

ウォルターの妹役 キャスリン・ハーン、

 

それから 出会いサイト e harmony の トッド役 パットン・オズワルト

 

いわゆるこうした”変なヤツら”が、

絶妙なスパイスとなって、

この映画をファニーにもキュートにもスウィートにもしてくれていました。

 

ストーリー的には、

こんなこと現実にはありえないでしょ

本当にこの旅をそれどおりに実行したら死ぬでしょ

という突っ込みどころは満載なんですが、

観終わったあとの爽快感はひとしおで、

元気が出る映画でした。

 

■まとめ:

・何かに行きづまって卑屈になっているときや、先が見えなくて不安になっているときに、もう一度みたい映画

・ときどき卑屈になって身動きができなくなる自分に、「鬱積した思いを抱えてグチグチ悩んでいるくらいなら、思い切って一歩踏み出してみろ!」と言い聞かせたくなった

・雄大な自然の景色もさることながら、サントラやCASTも絶妙だった

 

■カテゴリ:

コメディ

 

■評価:

★★★★★

 

▽DVDは、まだ発売されていません

※昔の映画は、こちら

虹を掴む男 [DVD]

虹を掴む男 [DVD]

 

 

▽サントラは、こちら

LIFE! オリジナル・サウンドトラック

LIFE! オリジナル・サウンドトラック

 

 

Secret Life of Walter Mitty

Secret Life of Walter Mitty

 

 

▽原作は、こちら

虹をつかむ男 (ハヤカワepi文庫)

虹をつかむ男 (ハヤカワepi文庫)